2009年07月26日

モデル開発も続けていますよ、と言うことで

090726.jpg
「仮想植生開発日誌」なのに、久しくモデル開発に関する記事を書いておりませんでした。
先日、現在こんな作業をしてますよメールをJAMSTECのSEIBユーザーの方々に送りましたので、その文面を貼り付けておきます。

SEIBパワーユーザーの皆様へ

佐藤永です。
SEIB-DGVMの草本周りの構造を大幅に変えようと思っているのですが
その前に、パワーユーザーの皆様にご意見を伺いたく、メールしています。

現在SEIB-DGVMをアフリカ大陸に対して高度化させています。
それで、アフリカのサバナ地帯は、木本がパッチ上に分布し
そのパッチ以外の場所は厚い草本層で覆われているという構造を持っていますが
こういった条件では、SEIBは草本の生産力を過小に評価してしまいます。

なぜならば、SEIBで草本層に入射されるPAR強度の計算には木本LAIのみを参照し(木本の葉群が水平方向に均質分布する事を仮定)、そして、LAIの線形的増加に対してPAR強度はBeer's Lawに従って指数関数的に減少するからです。

そこで、林床面に均一に広がっていると仮定していた草本レイヤーを1m×1mの格子に分布させて、それぞれの格子の光強度の元で、独立に光合成・成長などのシミュレーションを行わせようと計画しています。

もう一つ、上の変更はコード構造を多少ややこしくしてしまいますので
現在ややこしくなっている構造をシンプルにする事も考えています。

現在、C3草本とC4草本の両者が林床に存在し、そのうち前年一年間の単位面積当たりNPPの高い方が優占し、林床面席の90%を占めると仮定しています。
これだけで、相当にコードの構造が面倒になってしまってまして、特に土地利用入りのバージョンなどは、大変な状況に陥っています。

そこで、C3・C4草本のいずれが優占するかについては、シミュレーションではなくフォーシングデータによって、トップダウンで決めてしまおうと考えています。

具体的な方法は次の通りです。
降水量が25mm/month以上・平均気温が5℃以上の月を成長月とする。この成長月のうち、月平均気温が下式より高ければC4が有利な月、それ以外はC3が有利な月とする。

y = (1/(x-10) + 1/68)^-1
x: 大気中のCO2分圧(Pa)
y: Cross over気温(C)

「C4が有利な月の数≧C3が有利な月の数」の時は、C4が優占、それ以外の時はC3が優占。
この辺りの基準は、Collatz et al.(1998)を参考に考えてみました。添付しますので、ご興味のある方はご一読下さい。

来週辺りから、コード改修作業を始めようと思いますので、ご意見などあるかたは、今週中にお知らせ下されば幸いです。
それでは。
posted by さとうひさし at 21:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 業務日誌
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